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2005/04/20

春暁

昨夜からの台風並みの風雨で桜は全て散った。
「春暁」という孟浩然の漢詩がある。
  春眠不覚暁
  処処聞啼鳥
  夜来風雨声
  花落知多少
おなじみの詩なので説明はいらないだろうが、中国の春の花といえば多くの場合「桃」を指すのでこの場合も桃か?ただ僕が思うに「花落つること知んぬ多少ぞ」という文章的感覚だ。もちろんここは「どれだけの花が散ってしまったことだろうか」と訳するのが一般的だが、日本語に訳すると格調の高さはなくなる。「落つる」を「散る」と訳する事についておそらく誤謬はないだろうが感覚的に言って「落」を使うともっとボリュームのある花。たとえば「椿」を中学生の時初めて聞いて連想した。一番最初に聞いたときの感覚を大事にしたい。だから間違っても「桜」など思い浮かばない。
さて、桜だ。昨日まであったものが今日はなくなった。あれほどの花が一気に散り数日でその跡形もなくなる。とても不思議だ。まるで春先の淡雪のように路上に散った花びらが消える。そして数日後には人々は桜の花の事など忘れ青葉、若葉を見て春から初夏への感覚を味わうことになる。

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