川嶋あい「・・・ありがとう...」
昨日はジャケットイラストについて書いたが、きょうは肝心のCDについてである。
「・・・ありがとう...」はミニアルバム7th.「天使たちのメロディー/旅立ちの朝」にも収録されていたので既におなじみの曲?である。で、どっちがいいかと言う問題である。言うまでもなく「天使たちのメロディー/旅立ちの朝」に収録されていた方である。楽曲としての完成度は今回の「・・・ありがとう...」の方が圧倒的に高い。「矛盾した事言うな!」と言う声が聞こえてきそうだが、これに理由等つけられない。元々歌唱力と言うか音程に不安定な部分がある川嶋である。どちらも継ぎはぎなのは当然なのだが、歌い出しを聞いて「ハッ!」とするのはどちらかということだ。
以前も書いたが彼女の生い立ちにはうすうす気がついていたので、「・・・ありがとう...」の隠喩的な表現も理解していた。だから今回も新たな感情で聞いたりはしない。2つの「・・・ありがとう...」を対等な条件で聞かせていただいた。もしこの違いの理由を探すとするならば、生い立ちを正式発表した後でのリリースを意識した固さが出た為かもしれない。「・・・ありがとう...」とは「亡くなった母に対してのとても深い精いっぱいの気持ちです」とは当人の言葉だが、「天使たちのメロディー/旅立ちの朝」の方の時はそれを完全に伏せた状態で伝えたい言葉だったと思う。もちろん今回も精一杯歌っている。でも以前とは周りの空気が違うと言うことだ。そしてそれに適応したスタンスを彼女自身が身につけてしまったと言う事だ。言い換えれば経験や慣れはいい事ばかりだけではなくて、負の財産も同時にため込む事になる。そいうことだ。
2曲目の「打上花火」曲間に入っている打上花火の音の扱いがちょっと曖昧。これは本物の花火の音じゃないと思うのだが、たぶん。違っていても指摘しないでください。
本当は曲の最後に持ってくるつもりだったのかもしれない。でもそれじゃあまりにありきたりだし、最後の歌詞が「消えていく花火も…」だから曲も消えゆく感じにする方がいいということでここに入れたような感じがしないでもない。
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コメント
「・・・ありがとう...」はやはり旧録音の方が好きです。
感情がストレートに表現されており妙に心に響きます。魂を感じます。
一方新録音は歌唱力が増した分逆に変にひねくっている感じがしてあまり心に入ってきません。
告白本によればこの曲は生前渡すことが出来なかったお母さんに対する手紙を歌にしたそうです。
典拠は別だけどお母さんは川嶋が小さい頃から亡くなるまで毎週欠かさず手紙を書き続けたそうです。
同じ家に住んでいた時も手紙を書いて渡す。
この並々ならぬ愛情がどこから出てきたのか不思議でならない。
投稿: 通り魔 | 2005/09/03 10:29
通り魔さんコメントありがとうございます。
「・・・ありがとう...」は新しい方は近藤孝憲と言う人のフルートの音色はいいですね。
バニラムードのWakaのフルートもいいけど。と言いながら今公式HP見たら消えていた。(謎)話が横に逸れてしまいました。
> 同じ家に住んでいた時も手紙を書いて渡す。
この並々ならぬ愛情がどこから出てきたのか不思議でならない。
僕はまだ読んでいないのですが、うーん、不思議だ!
投稿: プル | 2005/09/03 21:00
>(母親の川嶋に対する)並々ならぬ愛情がどこから出てきたのか不思議でならない。
2006年8月の川嶋が出演したオーラの泉によると母親自身も幼い頃から人間関係で苦労してきた(身内がおらず信じられる人がいなかったらしい)が慈悲深い父親(川嶋の養父)と出会えたことではじめて人を信じられるようになったとのこと。自分と川嶋をオーバーラップし身内がいない辛さを味合わせたくないとの思いから異常とも思える愛情を注ぎ込んだそうです。
あくまでTV番組なので事の真偽は解らないのですがなるほどというか腑に落ちたというか疑問が氷解した気がしたので遅レスながらコメントさせてもらいました。
投稿: 通り魔 | 2008/05/11 01:28