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2006/01/05

ふとんの中で読む村上春樹。

作家、村上春樹氏の文章が好きで今までいくつかの作品を読ませていただいた。
僕は椅子に座ってじっくり読む事は稀で、たいていどこかの待ち合わせの間や、布団の中で読む事が多い。
今の寒い時期でも寝室は暖房をしないので(電気毛布は使っている)室温は5℃位の時もある。布団にもぐり春樹の文庫本を読むのがわりと好きである。
以前BOOK・OFFで買った「夜のくもざる」がポロッと出てきた。こんなことはよくあることで何冊か買って忘れている事もある。
さて「夜のくもざる」であるがこれは超短編集で安西水丸氏が挿絵を描いている。ただどう考えても内容に結びつける事が出来ないモノも多く、それが面白かったりする。
村上氏は安西氏の絵の事を「なにかしら隣の文章を助けて励ましてくれるものがあるようにいつも思う」と書いている。とはいえ挿絵を見て文章とのギャップにガクッときて、「まてまて文章の理解ができていないのか」ともう一度読み返したりするが、やっぱりガクッときたりする。これはわざとだなと思っている。
こんな調子だからいつまでたっても眠ることが出来ない。
文章はもう、好き勝手に書いているようでわけの分からない面白さがある。深く考えないで次々読んでいかないといつまでたっても終わらない。そんな中で「嘘つきニコル」のように、石ころに躓いて転ぶような面白いモノもある。題名になっている「夜のくもざる」なんか僕も記憶の隅にもあるようなことなんだけれど、これを文章にして「ふふ〜ん」と思わせるなんて春樹にしか出来ない。

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