便化について。
「便化」食物が排泄物に変る事ではない。簡便化と言う言葉を思い浮かべた方、ウ〜ン?…。
「便化」については後に述べる事にする。
FMを聞いていて(Switchという番組)詩について「トムセン陽子」がこんなことを言っていた。
「作者は何を伝えたかったのか、何を表現したかったのかそれを感じてほしい。」
これって当たり前の事なんだけれど…。
詩に限らず絵でも小説でも楽曲でも最初はそういうふうに鑑賞する事もあると思う。
僕のようなへそ曲がりで知識の浅いものはもちろん作者の心情なんて解らないし、伝えたかったものだって僕の理解を超えたものであれば、それは作者の考えの及ぶところではない。ただ物事を正面から普通に見ていてもそれはそれで面白いのかもしれないが、それではあまりにももったいない。
多くの方が小説などを読む場合(僕は最近あまり読まない)主人公の立場だけではなく周りから見るとまた違った面白さが出てくるのを知っている。
そこで、物を見る(観察する)場合もほんの少しアングルを変えると面白い発見があるかもしれない。
「スタイライゼーション(stylization)」と言う言葉がある。デザイン界では「新しいモノを創り出すデザイン」とか「デザインの様式化」等と言われている。ちょっと解りにくいけれど自分自身の独創的で個性的なものを作ると理解していただければいい。
もっと分かりやすく言えば、このブログは「プル調」とか「プル風」とか「プルスタイル」といったもの。そういう意味で捉えると全てのブログはスタイライゼーションされているわけです。
さて、では自分らしさ、あなたらしさ、またいろいろな・・・らしさをどのように分かりやすく表現したらいいのでしょう。
僕はMacを使っているのでこのMacのマーク(りんご)でちょっと考えてみます。
Macのりんごは「旭」だけれど「国光」でも「紅玉」でも「スターキング」でも「ジョナゴールド」でも何だって構わないのです。これを見たままに鉛筆などで精密描写します。そしてこれを元にして自分なりに変化させるのです。例えばシルエットで描いたり輪郭を単純化したり、赤いリンゴを青く描いても構いません。まっぷたつに切って種の部分までも図案化したって構わないのです。
Macのマークだって以前は6色のゼブラ模様と言うとんでもないモノだったのですから。でも誰が見ても「りんご」だったわけです。
不思議ですね。このマーク。軸のあるところに軸が無く葉っぱが…。しかも右側に齧ったような痕が…。でもしっかり「りんご」なんです。apple風「りんご」って書くと分かりにくくなるからこのMacの「りんご」はMac調でありMac風でありMacスタイルなわけです。
最初に出てきた「便化」についてです。
「便化」とは自然形態を素材にして精密描写します。そしてそれをベースに便宜変化して、単位化した図形を創作する方法ことです。分かりやすく言えば「便化」=変化させる方法と言えます。「便化」はスタイライゼーションの一部であり、制作には何が必要で何がいらないものなのか、整理整頓する必要があるわけです。そういった、いるものといらないものを測る物差しの事を「デザインポリシー」というのですが多くのデザイナーはこの言葉を「デザイン方針」などと思っているようです。
でも彼らのことを言えません。僕も言葉の踏み違えをしてとんでもない解釈をしているのかもしれないわけですから。
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コメント
便化・・・ わたしはこの言葉から、プルさんが一番最初に書かれたことをバッチリ想像してしまいました(汗)
「意匠化」ともまた違う言葉なのでしょうか?
わたしは年賀状を作る際に必ず「干支を題材にすること」と自分にルールを課してるんですが、巳年の年賀状には果樹の下にイヴとヘビ女、そしてカードの裏にはアップル社のりんごのマークをチョンと金色インクで押しました。(カッターで消しゴム切ってスタンプを作って。)
Macのりんご、ナゼ、一体誰がかじったの? 真相やいかに・・・?
(Macのりんご、ホントにホントに「旭」なんですか?←しつこくてごめんなさい・・・)
投稿: yaco | 2006/04/12 07:51
意匠化=デザインですので便化も同じものと思っても間違いは無いと思います。
ただ、デザインする過程の部分(パーツ)のようなものと僕は解釈しています。
「便化」は意匠よりもっと古典的と言うか、「図形的変化」だけの単純なことで、現在は「便化」だけではデザインはされていません。感覚的主観や知的教養(知識)を加味し美しいもの新しいものを作り出します。
僕はこの言葉は適当に使います。例えば、わけの解らない理解出来ないものを見た時「便化だ」って具合です。(悪く言えばデザインにもなっていない前段階の状態)
Macのりんごについてですが、「旭りんご」愛好会http://hp.vector.co.jp/authors/VA000964/asahi.htm
にはそのように書いてあるのですが…。
昨年の9月20日の記事
https://pure-pure.air-nifty.com/ai/2005/09/_mac_f3ff.html
を見ての事だと思うのですが…。
本当のところはApple Computerだけが知っている。
投稿: プル | 2006/04/12 23:44
なるほど、「便化」は「意匠化」という言葉の範疇にあるわけですね。
ところで・・・このリンク読んでみました。「愛好会」のサイトはなんだか怪しい書き方してますね。プルさんは、「人のふんどしで相撲取るな~!」ってなことはおっしゃらないのですか?(笑) そして、プルさんご自身の記事の情報ソースは、雑誌か何かなのですか?
いずれにしても、この名前を見てわたしが思ったのは「McIntosh」というカナダ人名は一連の「Mc-----」という姓の一つだろうということです。わたしの友達のカナダ人は「McGoogan」という苗字なんですが、「このMcっての何?」って疑問に思ってたんです。そしたら、誰に聞いたんだったかな・・・(テレビで見たのか?謎)、「Googanの息子」ということで「McGoogan」とつけたりすると。親戚が増えていくと、そうして苗字を分けたのかもしれませんね、かつては。
そういうことを考えてみたら、りんごの品種名になってるMcIntoshはかつてのIntosh氏の親戚筋に当たるどなたかの家系であり、多分このりんごを発見もしくは開発・品種固定した方なのではないかと。
で、なぜアップル社の名前がMacintoshなのか。これに関しては、わたしの想像(推論)に過ぎないのですが・・・、「Mc---」という苗字に冠されるMcは「Mac」と綴ることがあるのではないか?もしくはたまたま社名をつけようとしてた時にたまたま手元にあったのがMcIntoshのりんごで、それを見て「おぉ!この名にしよう!」なんてことで単純につけちゃった時に(←実際どうなんでしょうね???笑)、「やっぱそのまんまじゃマズイだろう」ってことで、同じ発音のまま綴りだけちょっと変えたのか。
真相は・・・プルさんのマシンに聞いてみてくださ~い。
投稿: yaco | 2006/04/13 04:26
名前ひとつにしてもそのルーツを辿ると新しい発見があるかもしれませんね。
記事の情報ソースは専門誌でもなんでもない作家、村上春樹氏の短い文章(ananに連載されたものをまとめられたもの)その中で「ボストンに住んでいるときはマッキントッシュばかりたべていた…」という文章の後に「だからというのでもないけれど、マッキントッシュのコンピュータを愛用しています」と続いています。だからはっきりマッキントッシュ=旭とは明記してあるわけではないのですが、文章の感じからそのように取れたわけです。ネット検索しても情報が多く真偽に関しては?
手持ちの書籍(高橋敏昭著/Macでいこう!)には『カリフォルニア産の姫りんご「Maclntosh』からのようです」と書いてあります。「ようです」と言う表現が曖昧なのですが、旭が姫リンゴなのかは分かりません。旭がいくらこじんまりしているといっても僕の知っている姫リンゴは小さいですから。そしてその小さい姫リンゴに齧り痕を付けるのはデザイン上から言ってセコい(笑)
最近はMacintoshという文字をみかけなくなりました。以前はPCの前面にプリントされていたものですが。
投稿: プル | 2006/04/13 22:08
「名前百科事典」なんていうのがあれば面白そうですね。日常に溢れている、誰もが知ってそうな品物や会社などのネーミングの由来などを紹介するような本。
村上春樹氏の話といい、米国では「なんとなく」この説が当然視されていたりするのでしょうか。誰も確信は無いけど、皆がほぼ信じている、というような。
「姫りんご」と和訳するのはどうか・・・という感じがしますね。直径3cm程度のサイズを想像しちゃいますよね。
ところで、ちょっと前にこちらのテレビでりんごの話題をやっていて、世論調査で「フランス人の一番好きなりんご」はゴールデンという名の薄黄緑色をしたりんごだそうで。他にもいろんな品種を紹介しながら、「原種に近い小さなりんご(姫りんごでしょうね)は害虫にも強い」と言ってました。つまり農薬の量が減らせる・・・ってことかな?と思ったんですけど。これをジュースにしたら良いんじゃないかと。そんなこと考えながらりんごの各品種を見てたんですが、確かに、小さいサイズ、中くらいのサイズ・・・と本当にいろいろありました。
もしかして・・・カリフォルニアのMcIntoshりんごって、本当にすんごく小さいんですかね・・・?
投稿: yaco | 2006/04/14 03:37
「姫リンゴ」うちにも鉢植えがあり毎年実を付けるのですが、ミニトマトくらいの小さいものです。食べた事はありませんが。
マッキントッシュというリンゴの原種が小さいのでしょうかね。こうなるとリンゴのルーツをたどる旅の世界になってしまいます。
投稿: プル | 2006/04/14 22:18
追記
「長野県のおいしい食べ方」
http://www.iijan.or.jp/oishii/2005/11/post_189.php
http://www.iijan.org/oishii/archives/06/
にMac のリンゴの齧ってあるわけなど書いてあります。
うーん面白い。
投稿: プル | 2006/04/16 22:34
ムムッ・・・。biteしてある理由について、そういえばすんごい昔に兄が話してくれてたような・・・でもあの当時は「ふぅ~ん」程度で受け止めていたワタシ。(笑)
リンク先サイト、面白いですね~。確かにフランス人はよくリンゴ食べますよ。1キロ入りの袋を買うのも普通です。そしてリンゴは生食以外にも、デザートや料理にも大活躍ですから!
投稿: yaco | 2006/04/18 22:43