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2006/04/21

春の「松」管理。

松の新芽(みどり)がだいぶ長くなったので芽摘みをしました。
教科書通りに行えば、弱い芽は先を少し摘むか、または摘まない。中くらいの芽は半分位を摘む。強い芽は7割程摘むかまたは根元から摘む。と面倒な作業を強いられる。
で、例によって「プル式芽摘み法」です。
方法は簡単「全ての芽を摘む」以上。
簡単すぎてあっけない程です。注意事項として、明らかに樹勢のない樹や弱い枝は教科書通りの方法が無難です。(僕はそんな事はお構い無しですが)
ひと月程すると2番芽が出ます。庭木の松や盆栽の松の葉を短くしたい方(短葉法)はこの2番芽の芽を摘みます。この時庭木では余り神経質にやらなくてもいいのですが、盆栽の場合は葉の長さを揃える為に「二度芽切り」をします。
2番芽を摘むから「二度芽切り」というのではありません。2番目を二回に分けて切るから「二度芽切り」と言います。
さて、その方法です。「弱い芽を全て切ります」10日程経ったら「強い芽を切ります」
なぜそんな面倒な事をするのかというと、強い部分の芽切りを遅らせる事により、先に弱い部分の芽を成長させ、その結果葉の長さを揃えるのが目的です。

新芽は指先で簡単に折れます。松脂がつくので薄手のゴム手袋をしての作業になります。
2番目が摘みにくい場合は芽摘みバサミを使ってください。
春先になると枝切りなどの剪定をしたくなるものですが、松の場合は厳禁です。松は春から夏にかけ樹液が盛んに流れていて、切り口から樹液が流れ樹勢が落ちます。また、それに虫が集まります。
剪定については昨年11月にも書きましたが秋になってからにして下さい。

盆栽の松の場合は9月頃「芽かき(芽切り後に出た不要芽の剪定)」をしますが、僕は面倒なので晩秋の「もみあげ(古葉とり)」の時の剪定で兼ねて行います。

以上、クロマツでの方法ですがアカマツでも同じです。ただ先にも書きましたがアカマツなど樹勢が弱いものやゴヨウマツは弱めに摘んだ方が無難です。
Dsc00377
写真は新芽(みどり)摘み前のものです。通常このようなものは真ん中の長い芽を根元から取り、両脇の2つの芽は半分にするものですが、僕は全て摘みます。
下の写真は摘んだ後の姿。
Dsc00378
追記/新芽を2度摘むということは3度目を出すことになります。1年で3年分の負担を樹にかけることになります。だから葉が短くなり鑑賞にはいいわけですが、冬季に枝枯れや立ち枯れになる可能性もあります。鉢植えのものならば防寒もできますが、庭木となるとそうもいきません。個人の判断で2回の芽切りは隔年にするとかの判断をして下さい。
僕の地域は今年は積雪が多かったのですが、特に枝枯れはなかったのですが、小枝が雪で折れたものもあります。また芽の成長がほんの少し悪いように感じます。

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コメント

庭植えと盆栽の松の管理について、写真入りで大変参考になりました。

投稿: 佐々木孝之 | 2007/05/29 15:15

佐々木様 つまらない記事なのですが、参考になったとの事でとてもうれしく思います。
素人ですが、盆栽の事などまた書きますので見ていただけるとありがたいです。

投稿: プル | 2007/05/29 22:57

春にミドリ詰みを全て実施しています。2番目のミドリを伸ばしています。枝先を押さえたいのですが、冬に伸びた新梢を切り戻しても春に脇目のミドリが出るでしょうか? 又もみあげは意識して下の葉を数枚
残して、孫芽を出させて将来枝が伸びて樹形が膨らんだ時に切り戻していますが、問題があれば教えて下さい。

投稿: asou minami | 2011/08/07 11:45

asou minamiさん

2番目の芽ですとこの時期にはだいぶ長くなっていると思います。
もちろん好きな長さに切ればいいのですが今の時期はダメです。暑い夏はダメです。樹液が出ると虫を呼んでしまいます。
秋になり涼しくなってから来年の2月頃までならOK!です。
僕はもみあげの時に切る事があります。
切った近くから来春には芽が何本か出ます。
松は葉っぱの無いところからはほとんど芽は出ません。奇跡的に脇芽が出る事はありますが……。
ですので葉っぱが無いところで枝を切れば枝は枯れます。

もみあげは古葉(今年出た葉以外)を取ってしまうのですが、僕は半分くらい取り残りは春のミドリ摘みの時に取ります。

小さな芽(枝)であっても将来は生かす事があります。今は必要の無い枝であっても数年後には生き枝になります。そうしないと木はどんどん外に広がり幹の近くに葉がなくなってしまいます。

木をカチッとしたモノにする為に「もみあげは意識して下の葉を数枚残して、孫芽を出させて……云々」これは適切な処理だと思います。松の性格をよくご存知だから出来る事ですね。
もし枝を短くしたい時や幹の近くに枝を増やしたい時等はこの残った古葉がとても重要なものになります。古葉といっても立派な葉です。葉が残っていればそこから芽を出す事が出来ますからね。全て取ってしまったら芽は出ませんからね。

投稿: プル | 2011/08/08 23:37

庭木の黒松(植えて30年位、高さ2m位)の剪定(毎年秋に植木屋さんに頼んでいました)を今年から自分でやろうと思い、以前からザッツクリやっていた新芽摘みから勉強しようと色々な所を探していた所、目にとまりました。非常に参考になります。
そこでお伺いしたいのですが、全ての新芽を
摘んだあとの2番芽が沢山出ているのですが松の形は出来上がっているので、又2番芽を
全て摘んで問題ないでしょうか?
又、秋の剪定はどのようにするといいのでしょうか?
よろしくご指導お願いします。

投稿: yasukiyo | 2020/06/14 14:18

返答が遅くなり申し訳ありません。
僕の場合、最近は2番芽もすべて摘むことが多いです。
2番芽でも10センチ以上伸びることもありますから。
場合によっては3番芽も。
ただ摘むのは今月いっぱいです。
秋には摘んだところからたくさんの芽が伸びています。
必要なものは残して切り取ることもあれば、思い切ってたくさん芽が出たところを元から切ることもあります。
当たり前のことですが必要な芽を残していく剪定は毎年樹が大きくなるということです。
もちろん、たくさん芽が出たところを元から切るということは前年の生きた古葉が残っているに限ります。葉のない枝からは松の場合絶対に新芽が出ません。
それに懐の葉が少なくなり枝先にだけ葉が茂っている間の抜けた姿になります。素人さん(僕も素人ですが)の剪定でよく見かけます。
一番勉強になるのは、庭園や公園などのプロの剪定を見ることです。
切り口が残っているので大変参考になります。もちろんダメなプロもいますが。
とはいえ僕の場合は自己流で、なるべく手間をかけないで松の管理をすることを心がけています。
苦痛に感じるとうまく行きませんからね。

投稿: プル | 2020/06/18 23:50

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