つくつくぼうし。
日暮れが早くなり、朝夕涼しくなった。時には寒くも感じる。
そんな寒さを感じる夕暮れに「つくつくぼうし」が一匹だけ鳴いている。
ふと思った。
今頃地面から出てきてパートナーが見つかるのかなと…。
余計なお世話かもしれないけれど…。
長い間、地中で幼虫期を過ごし「さあ夏だ!」と思い出てきたら、秋風が吹いていて仲間のセミは全くいなくて、秋の虫が鳴いている。
「ど、どうしょう…」寒さに震えながら二週間程(いや寒いからもっと早く死ぬかもしれないけれど)「ツクツクボーシ、ツクツクボーシ…」と独り侘しく鳴く(泣く)はめになったら…
毎年必ずいるはずなんだけど、最後の一匹が。
パートナーに巡り会えた後で、どちらかが最初に死ぬのはいいけれど、成虫になった時点で独りだったらこれは悲しい。
でもセミは自殺なんかせず必死に「ツクツクボーシ、ツクツクボーシ…」と鳴いている。
ぼくが近づくと鳴き声を早めて何処かへ飛び立った。
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