コトバと情景。
NHK「プロフェッショナル/仕事の流儀」の再放送を深夜に半分眠りながら見ていたら、
「出過ぎた杭は打たれない」というコトバがひっかかりました。
これは以前書いた「波にうたれる」ではなく「出る杭は打たれる」の言い換えですが、バカですね。「出過ぎた杭は折られる」や「出過ぎた杭は倒れやすい」「出過ぎた杭は引っこ抜かれる」などと言いたいところですが、それ以前に「出過ぎた杭は打たれない」というコトバには情景がありません。
打たれないくらい出過ぎた杭って電信柱のようなものでしょうか?
情景を想像する力のないヤツに限って他人のコトバに陶酔しやすいもんです。
一般に「杭」は埋めるのではなく「打ち込む」感覚があります。
広辞苑では(地中に打ち込む長い棒。目印や支柱にする)
新明解では(地中に打ち込んで、目印や支柱にする柱状の木材)
「出過ぎた杭」とは一度打ち込まれたものが何らかの力で押し出されたのでしょうか、(モグラ?地震?)軟弱地盤の杭はぐらついていて弱そうです。それとも最初から少ししか打ち込まれていない杭の事でしょうか。でもそうするとコトバに矛盾があります。打たれないくらい出過ぎている杭を最初どのようにして打ち込んだのでしょう。
以前書いた「その後の『出る釘と出る杭』」は
こちらをどうぞ。
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