気にならないことば?
NHK「お元気ですか日本列島」の「気になることば」のコーナーは「無洗米」についてだった。
洗ってあるはずのコメがなぜ「無洗(洗って無い)」と書くのか。ということについて。
このことについては以前に書いた事がある。(こちらとこちらを参照)
僕も最初は不思議に感じた言葉だけれど、これは「洗ってはないけれどヌカを除いてあるので、炊く時に洗う必要がないコメ」のことだ。
消費者側からみれば不思議な言葉でこれは食品関係(業者)側からみた言葉。
最近の国語辞典には「あらかじめヌカを除くことで炊くときに洗う必要のないコメ」と書かれているらしい。
NHKの説明を参考にすると、「接頭語の『無』=(イコール)〜(何々)がない」例えば「食品関係では『生産者は〜をしていない』」というふうに書くことが出来る。
無着色…(生産者が)着色していないとなり、やはり「無洗米」というのは適切ではないのでは?ということで「既洗米」や「洗浄米」の方が言葉としては分かりやすいのでは?という視聴者の意見も述べていた。
無添加…(生産者が)添加物を加えていない
無農薬…(生産者が)農薬を使っていない
無洗米…(生産者が)コメを洗っていない?
でもこれは最初に書いたけれど消費者側からみた感覚であり、もともと「無洗米」は業者の間で使われていた表現。
生産者(業者)が水でジャブジャブ洗っているわけではなく、BG精米法など、特殊な技術によりヌカを除いてあるだけという意味。
昔はコメは研(と)ぐものだった。それが精米技術の進歩により研がなくても洗うだけでよいようになり、最近では洗わなくても炊くことが出来るようになった。
「無洗米」という業界言葉(用語)を一般消費者向けに使うことになったため、分かりにくくなったのかもしれない。
消費者(我々)はコメは研いだり洗ったりするものという生活習慣があるため、「無洗米」という言葉が違和感を感じるのは、見たままの漢字(文字)と行動との不一致性が影響しているのではないだろうか。
「洗ってはないけれどキレイ(ヌカを除いてある)なのでそのまま炊けます。」とはいってもボウルに無洗米をザーッとあけると洗いたくなってしまいます。
僕はサーッと洗ってしまいますから…。
「じゃあヌカを除いていない通常のコメも無洗米じゃないのか」などと言っていじめないでください。
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