ウ〜ム 困った。どう読むのだろう。
ちょっと古い話題になりますが、先週、国会中継を見ていた時、霞ヶ関埋蔵金に関する発言で麻生総理の言葉に「埋蔵金の有無」というのがありました。総理は「有無」を(ゆうむ)とおっしゃたので「えっ?(うむ)だろ」って思わず言ってしまったわけですが、もしかしたらムカシニンゲンは(ゆうむ)と読むのだろうかと思い調べてみました。
三省堂「新明解国語辞典」・旺文社「国語辞典」共に(ゆうむ)はありません。
岩波書店「広辞苑」では(ゆうむ)はありますがその説明は「あることとないことと。うむ」と書かれているだけで、(うむ)の方に詳しい解説が書かれています。
漢検「漢字辞典」には(うむ)と書かれています。
「有」のつく言葉を考えてみます。例えば「有頂天(うちょうてん)」(ゆうちょうてん)とはいいません。
「有象無象(うぞうむぞう)」も(ゆうぞうむぞう)とはいいません。
「有徳(うとく)」これは(ゆうとく)で広辞苑にもあります。(ゆうとく)で*変換もできます。先の漢検「漢字辞典」によると「(ゆうとく)とも読む」と書かれていますが、「有無」には「(ゆうむ)ともよむ」とは書かれていません。
「有」は中学校で学習する音訓となっていますが(うむ)(ゆうむ)どちらの読みでおしえているのでしょうかね。
おそらく(うむ)と読むようになっているとは思うのですが・・・
(ゆうむ)はあまり使われない化石的読み方でしょうね。
「有無を言わせない」を(ゆうむをいわせない)というのはちょっと言いにくいですね。早口だと(ゆうむをゆわせない)になってしまいます。
「有無」の読み方について日本漢字能力検定協会に聞きました。
「漢検『漢字辞典』に記載されている読みを回答の基本としています。」ということです。ただ、判断に迷う場合は審議するとのことです。通常は判断に迷うような例題は問題を作る時点で避けているともおっしゃっていました。
僕の判断ですが「有無」は(うむ)と読んだ方がいいように思います。もし漢検で出題されたら(ゆうむ)は×になる可能性があると思われます。
「水上勉/停車場有情(うじょう)」という本があります。この場合、「漢検『漢字辞典』」には(うじょう)・(ゆうじょう)どちらも記載されていますのでどちらを使ってもOK!ということでしょう。水上さんはどちらの読みをされていたのでしょうね。
*インプッドメソッド(ことえり4)
| 固定リンク
コメント