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2010/12/07

農業騒音=環境騒音。

環境騒音それによる生活妨害について研究されている方に電話した。
このWeblogで問題にしている鳥獣用爆音機の問題。

例えば、「このくらいの音を夜中に出せば何人の人が眠れないか」というのは計算できる問題だそうで、いまさら基準をもちだすまでもなく既に研究は終わっている(数値化されている)事柄だそうだ。
同氏の文献によれば騒音による健康被害(心筋梗塞・虚血性心疾患)は他の病気や事故による死亡リスク、科学物資による発癌性リスクと比較しても大きいと述べている。

農業騒音に基準がないとしてもそれはマナーの話であり、場合によっては軽犯罪法に触れるという。

ラジカセに騒音規制等ないけれど音で迷惑をかければ逮捕されることだってあるわけです。

爆音機に限ったことではないが、先の研究者の「騒音による健康影響」を引用する。

騒音は「心理的ストレス」と「内耳への物理的ストレス」に分かれる。

●『心理的ストレス』→「自律神経・内分泌系への影響」→「血圧上昇・免疫機能の低下・胎児の発育遅延」
●『内耳への物理的ストレス』→「一過性聴力損失・永久的聴力損失」

よくよく考えてみれば、騒音で迷惑しているのならそれが農業による騒音であっても一般騒音(工場等)と同じ、またはそれに当てはめて考えればよい。爆音機は騒音規制の対象外であるというのならば、巷にあふれている騒音と同等に扱えばいいわけである。

先の研究者の言葉で印象的だったのは「たとえば爆音機騒音で10日間眠れなかったら死にますよ」というもの。特に爆音機に限ったことではないだろうが、そういう被害が出る可能性がある機械を野放しにしている世の中は狂っている。
爆音機による騒音苦情を無視するということは殺人幇助、言い方がきつければ中立的幇助だ。

「私は爆音機の音でもう9日間休息できていません」と行政に言っても何もしてくれなかったらこれはやはり問題だ。
でも現実には、ここを訪れる多くの方がそれに近い扱いを受けている。

各都道府県の公害審査会もどのように機能しているのか分からない。
「公害苦情」(相談)→公害担当課等の窓口→公害苦情相談員による苦情処理→(争いになった場合)「公害紛争」……以下略。
とは書いてはあるものの「公害苦情相談員による苦情処理」の途中で眼に見えぬファイアウォールにはね返される。先の首長の返信のように。

「爆音機で人に迷惑をかけるのはいけない」という至極まともなことがなぜ世間で通用しないのか。
「迷惑しているから止めていただく」これは当然のことである。
騒音は出してはいけないもの。出してもよい騒音等ない。爆音機の音は出しても問題がない「いい騒音」などと間違った解釈をしているアホウが一部にはいるようだ。

迷惑しているといういう事実に対してそれに対処できない事柄と返答している(現在の行政)は民主主義でも法治国家でもないような印象だ。

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コメント

プルさん

 言及されている方の文献等が分かれば教えていただけないでしょうか?

投稿: まりとむ | 2010/12/08 15:57

まりとむさん。

騒音と健康リスクについて研究されている方がいらっしゃると、まりとむさんに教えていただいた方で、京都大学の松井利仁先生です。電話で「日本音響学会」で検索するといいと言われました。
「騒音による健康影響のリスク評価(文献)」下記アドレス
http://jglobal.jst.go.jp/public/20090422/200902249426395959
この要約を見たわけです。

投稿: プル | 2010/12/08 21:51

プルさん、ありがとうございます。私の方は、WHOの神戸事務所(日本本部だと思うのですが)に、メールで問い合わせたのですが、返事がありませんでした。松井さんあるいは厚労省に問い合わせてみようと思っていたところでした。ダウンロードして読んでみます。明日から条例制定の要望のため全市議に説明に行く予定です。結果はまた報告しますね。うまくいくかどうかは分かりませんが、ともかくできることをすべてしたいと思っています。
では。

投稿: まりとむ | 2010/12/12 11:54

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