画廊喫茶
画廊喫茶 未完成
僕がこの喫茶店を知ってから40年以上経つ。
久しぶりに訪れた。15年ぶりくらいか?
壁に染み込んだタバコのヤニと干からびたレザーのイスが歴史を感じさせてくれる。
コーナーに鎮座する英国製の「VITAVOX CN-191」スピーカーからは昭和にピックアップされた音が、今やっと届いたような、そんな不思議な感覚を覚えた。
いろんな事があり、多分僕はもうここへは来ることはないだろうと思っていた。
現代美術作家の展示がされていた。作者名が展名にはなっているけれど、作品には名前も題名もないのがいい。
淡い色合いが一時すべてのことを忘れさせてくれる。
心配ごとなんかどうでもいいような気になり、気分良く店を出たけれど、歩くうちにズンズン重いものが体に溜まってきた。
| 固定リンク
コメント